毎年5月、6月頃に酒販店や飲食店の店先で「夏酒」という言葉を目にしたことはありませんか?
日本酒は一年中いつでも味わえますが、その時季にしか味わえない期間限定の貴重なお酒もあるんです。
冬は「新酒」、春は「春酒」、夏は「夏酒」、秋は「ひやおろし」「秋あがり」と言われています。
今回は夏酒の特徴を解説していきます。
夏酒とは?
「夏酒」という言葉ができたのは、ここ最近なのです。
唎酒師(ききざけし)などの認定をしている協会「SSI」によると、2007年頃に「夏酒」という言葉が使われるようになったと言われています。
「夏酒」という言葉が生まれたのは、日本酒の売れ行きが関係していると言われています。
日本酒は寒い季節に需要があり、暖かい季節になると伸び悩むという課題がありました。
この課題を解決するためにも「夏酒」という呼び方を使うことで、「夏にも美味しい日本酒がある」ということを知ってもらい、みんなに飲んでもらおうとしたのです。
夏の暑い時期になると「暑い時はビールだよね」と言われるように、キャッチフレーズやイメージをつけることによってみんなも飲みたくなったりするかと思います。
「夏酒」という言葉を使うことで、夏にも日本酒を飲もうと思えますよね。
見た目も涼しげのある、青色や水色、透明のボトルに夏らしいラベルが多いです。
夏酒はどんな味わいなの?
「夏酒」は蔵元が醸した旬のお酒になり、
味わいの特徴としては「爽やか」「キレがある」「スッキリ」「フレッシュ」などと言われることが多いです。
- 酸味の効いたスッキリ味わい
- 爽やかでフレッシュな味わい
- お米の栄養が詰まったにごり酒
このような味わいの夏酒を冷酒として、飲むことが一般的にお勧めされています。
四季のある日本の風流を五感で楽しめるようにした日本酒業界の取り組みですね。
「夏酒」は5月下旬から6月にかけて飲食店や酒販店に並ぶことが多いとされています。
「夏酒」を飲んで夏を楽しもう!
寒い冬に日本酒を熱燗で楽しむのもいいですが、夏に「夏酒」を冷酒で飲むことで新しい日本酒の表情を感じとれますよ。
好きな日本酒を好きな時に飲むもいいですが、季節や状況に合わせた日本酒を選んで自分に合った日本酒を選べるようになったらあなたも日本酒通の仲間入りですね!!